日本の丸太の文化

これらの材は囲炉裏の煙で燻しながら、乾燥させていきました。 丸太が使われているのには次のようなことが考えられます。 そもそも樹木は、ねじれながら成長しています。 つまり幹の中の繊維は、らせん状になっているのです。 樹種によって その癖は違い、マツは比較的ねじれが強 く、スギはねじれが緩やかです。 ところ が、樹木が切られた年輪面を見ても、素人目でねじれを見分けることはできま せん。 同じように板の木目を見てもわか りにくいものです。 ところが乾燥で収縮して起きる干割れは、繊維の方向に沿っ て現れます。 その干割れが少しずつずれ ているのを見ると、誰にでもねじれていることがわかります。 四角く製材した木材は繊維が切られているので歪みやす く、 丸太のままであれば歪みにくくなります。 燻して乾燥させてゆく屋根裏では 丸太の材を使うのは、まさに先人たちの 知恵の結晶なのです。  ]]>

投稿者プロフィール

井上幸一
井上幸一
2001年 持続可能な循環型建築社会の創造を目指し古材FC事業を立ち上げ全国展開を開始する。
古材の利活用から古民家を地域の宝と捉え古民家の利活用をおこなうための事業として古民家ネットワークを創設。
「古民家鑑定士」「伝統再築士」を始めとする資格を創設し全国各地で古民家を取り扱う人材育成に力を入れ、古民家鑑定士は全国に1万人を超す。

現在は、古民家の安心と安全を担保するために基準を創り、ソフト面とハード面を兼ね備え全国各地で講演活動を実施している。

また本年、「内閣官房歴史的資源を活用した観光のまちづくり専門家会議専門員」として全国各地の地方自治体のコンサルティング活動も行う。

古民家ツーリズム推進協議会事務局長として、全国で古民家ツーリズムの推進もおこなっている。
category:木材  |    |  2017.12.23

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