土地神話

「土地神話」
「地価は永遠に上がり続ける」という神話です。
「地方が駄目でも都市部は大丈夫」
「駅前のマンションは大丈夫」
未だに「土地神話」を語る業者さんがいます。


記憶に新しい
「レオパレス」や「かぼちゃの馬車」問題
業者は土地持ちの高齢者に建物を建てさせて
高齢者は不動産で安易に儲かると考えてそれに乗りました。
「家賃を30年にわたって保証する」と言われて
借金をしてアパートやマンションを建てました。
少子高齢化で土地がどんどん無価値になっていく状況の中
「土地神話」が残っていたのです。
今でも日本人は
「土地を持ちたい」「マイホームが欲しい」と考える層が多くいます。
不動産は維持管理費も掛かり
固定資産税も取られ、意外にコストが掛かります。
日本人は株式にはほとんど関心を持ちませんが
不動産には大きな関心を持ちます。何故なのでしょう?
マンション・アパートの空き部屋も含めた空き家総数は
2040年には2,000万戸を超え
野村総研は
「2033年には日本全国の3戸に1戸が空き家になる」と予想します。
地方ではもう過疎による限界集落が共同体を破壊していますが
都市部でも郊外から「スラムマンション」が増えてきています。
マンションの場合
建て替えは居住者全員の合意がない限り不可能で
老朽化したマンションは何もできないまま朽ち果てる可能性が高いです。
それでもまだ「土地神話」で営業する建築・不動産業界です。
自分で自分を守る以外手はない・・・・「住教育」大事です。

投稿者プロフィール

井上幸一
井上幸一
2001年 持続可能な循環型建築社会の創造を目指し古材FC事業を立ち上げ全国展開を開始する。
古材の利活用から古民家を地域の宝と捉え古民家の利活用をおこなうための事業として古民家ネットワークを創設。
「古民家鑑定士」「伝統再築士」を始めとする資格を創設し全国各地で古民家を取り扱う人材育成に力を入れ、古民家鑑定士は全国に1万人を超す。

現在は、古民家の安心と安全を担保するために基準を創り、ソフト面とハード面を兼ね備え全国各地で講演活動を実施している。

また本年、「内閣官房歴史的資源を活用した観光のまちづくり専門家会議専門員」として全国各地の地方自治体のコンサルティング活動も行う。

古民家ツーリズム推進協議会事務局長として、全国で古民家ツーリズムの推進もおこなっている。
category:住教育,土地  |    |  2019.10.05

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