COP21

パリで開催中の国連気候変動枠組み条約
第21回締約国会議(COP21)は
地球温暖化対策の新枠組み「パリ協定」を採択しました。

京都議定書に代わる18年ぶりの温暖化対策のルールとなります。

条約に加盟する196カ国・地域が参加する初めての国際的な枠組みです。
パリ協定は「産業革命前からの気温上昇を2度未満に抑える」という国際目標を明記。
海面上昇によって
国土の消失などが懸念される島しょ国が強く求める「1.5度未満」も努力目標として併記して
その上で
「世界全体の排出量をできるだけ早く頭打ちにし、今世紀後半には排出を実質ゼロにする」
ことを初めて盛り込みました。

これらを達成するため、各国が自主的に削減目標を作成し、
国連に提出、対策をとることを義務付けました。
(合意を優先した結果、目標の達成義務化は見送られています)

1997年に採択された京都議定書では
温室効果ガス排出量で4割超を占める中国、米国、インドが削減義務を負わず。
日本も「現実的な対策にならない」として枠組みから離脱。
削減義務がある国は排出量ベースでわずか13・4%でした。
対してパリ協定は既に目標を出した国だけで9割超にのぼっています。
ParisCOP21

パリ協定の成立により、
今後は途上国も排出削減へ前向きに取り組まざるを得なくなります。
実施状況の報告と目標の5年ごとの見直しを義務化、その内容を公表します。

最大の争点だった途上国への資金支援は、
先進国が拠出する具体的な目標額を協定そのものには盛り込まず、
法的拘束力のない別の文書に
「年千億ドル(約12兆3千円)を下限として新しい数値目標を25年までに設定する」
としています.

日本の環境に対する考え方は「あくまでも経済優先」になっています。
太陽光発電も「補助金目当て」が圧倒的でそれでの「業界活性化」を後押しします。
また「高気密・高断熱=省エネ」としてこれも「業界の後押し」をします。
少し「教育」にもその視点を向けるべきではないでしょうか?

「夏は扇風機・冬はこたつ」も・・・少しはいいのではないか?
寒い北海道・東北・北陸以外は「冬はこたつ・ストーブ主流でいいのではないか?」
夏の暑さの厳しくない北海道は「夏は扇風機中心でもいいのではないか?」
日本らしい「局所冷暖房」も少しは取り入れること考えていいのではないか?
と私は感じています。それが「一番の省エネ」であることは明らかです。

今回の「パリ協定合意に経済観点で議定書までできなかった」(法的拘束力ない)から
「経済と環境」その相関関係を振り返ることこそが「地球温暖化ストップ」になると思いました。

「住育」で多くの方と意見交換していきたいと思っています。

投稿者プロフィール

井上幸一
井上幸一
2001年 持続可能な循環型建築社会の創造を目指し古材FC事業を立ち上げ全国展開を開始する。
古材の利活用から古民家を地域の宝と捉え古民家の利活用をおこなうための事業として古民家ネットワークを創設。
「古民家鑑定士」「伝統再築士」を始めとする資格を創設し全国各地で古民家を取り扱う人材育成に力を入れ、古民家鑑定士は全国に1万人を超す。

現在は、古民家の安心と安全を担保するために基準を創り、ソフト面とハード面を兼ね備え全国各地で講演活動を実施している。

また本年、「内閣官房歴史的資源を活用した観光のまちづくり専門家会議専門員」として全国各地の地方自治体のコンサルティング活動も行う。

古民家ツーリズム推進協議会事務局長として、全国で古民家ツーリズムの推進もおこなっている。
category:住教育  |    |  2015.12.17

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