木造住宅のお話し 2
家を建てるのには、木材という資源は欠かせないものです。
あたり前のようにあって当然のものと考えますが、
木材のことは知らないままにすませてしまうことも多いようです。
現代になって木材の扱い方も意外と進化しています。
そして知るほどに魅力的な木材の秘密に迫ってみました。
建築に使われる主な木
よく知られている通り、樹木には針葉樹と広葉樹があります。
この2種は葉っぱの形だけではなく、幹の中の水を通す導管の構造なども違います。
針葉樹系の木材の方が比較的軽く、柔らかいので加工にも適しています。
それだけではなく、生長も早く、まっすぐな材も取りやすく、
さらには腐りにくいので建築材料として適しています。
広葉樹の中でもクリとケヤキは、日本の古民家でも珍しく構造材として使われてきました。
縄文時代の三内丸山遺跡で、発掘されたのは栗の柱です。
重く硬い木でもあるので、土台などに向いています。
アメリカや中国の設計思想では、「荷重を受ける主要構造は針葉樹」と指定されています。
その多くは針葉樹であるマツ・ヒノキ・スギ科の樹木です。
輸入樹種ではマツが多いことです。
そしてベイマツは、マツ科であっても日本のマツとは違います。
さらにベイスギは、スギ科の樹木ではなくヒノキの一種です。
スギというのは日本固有の樹木で、量も多く安い材料でもある一方、
仕上げに使われる銘木材としては、ヒノキをはるかにしのぐ高級材になります。
表の中の密度は、数値が高いほど硬い木材で、クリでは600kg/m3にもなります。
ただし乾燥によって縮みやすい材です。
また、国産材でもっとも多いヒノキやスギ材が、耐朽性で優れていることもよく分かります。
資産価値のことを考えると、価格だけではなく耐朽性も大切な要素です。
「どんな木を使っていますか?」と聞くことは、
簡単な質問ですが、じつはとても大切なことだと理解いただけるのではないでしょうか。
(おうちのはなし より)
投稿者プロフィール
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2001年 持続可能な循環型建築社会の創造を目指し古材FC事業を立ち上げ全国展開を開始する。
古材の利活用から古民家を地域の宝と捉え古民家の利活用をおこなうための事業として古民家ネットワークを創設。
「古民家鑑定士」「伝統再築士」を始めとする資格を創設し全国各地で古民家を取り扱う人材育成に力を入れ、古民家鑑定士は全国に1万人を超す。
現在は、古民家の安心と安全を担保するために基準を創り、ソフト面とハード面を兼ね備え全国各地で講演活動を実施している。
また本年、「内閣官房歴史的資源を活用した観光のまちづくり専門家会議専門員」として全国各地の地方自治体のコンサルティング活動も行う。
古民家ツーリズム推進協議会事務局長として、全国で古民家ツーリズムの推進もおこなっている。
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