古民家の屋根と現代の屋根
古民家の屋根と言うとどんなイメージが湧きますか? 多くの人が茅葺き、または藁葺き屋根が浮かぶのではないでしょうか。ひと口に茅と言ってもチガヤ、スゲ、ススキなどや稲藁、麦藁を使用した草葺きの屋根を茅葺きや藁葺き屋根といわれます。
いずれも、こういった茅や藁などのイネ科の植物は内部が空洞な為空気を貯めることで保温性や断熱性に優れ湿気を防ぐ効果もあります。それに、自然素材という事もあり葺き替えたものは自然界にかえります。以前は田舎などでは肥料としても利用されたりもしていました。
八女地方ではお茶の生産地でもありお茶畑の肥料として再利用されたものです。
草葺きの他に板葺きと言うものもあり木の板で葺く屋根に木端板と呼ばれる板が用いられます。材としては、ヒノキ、スギ、クリなどを使用します。しかし耐久的に10年程を目処に定期的な葺き替えが必要です。 九州地方では竹を半分に割って使う竹葺きの屋根もあるようです。
こうした薄い板を何枚も重ねて葺くことを「柿吹き」といい厚さによって呼び方も変わってきます。3ミリ程度の厚みだと柿葺き、4ミリ6ミリの厚さになると木賊葺き、10ミリ程度なら栩葺き(とちぶき)と呼ばれます。
こうした古民家の屋根を先人たちは地域の自然素材を使って噴いてきました。
現代の屋根となると金属屋根が多くステンレスやアルミ、銅や亜鉛合金などがあります。また、瓦棒葺きなどがよく使われます。最近はガラバリウムと呼ばれるものがよく使われます。