本物の木の家

コンクリート造、鉄骨造、ツーバイフォー工法、そして木造。
今でこそ家の造りはいくつもありますが、日本で新築を建てられる中では約8割が木造住宅と言われていて、木造住宅は、私たちに親しみのある建物です。

さて、わたしたちは、木造住宅を選ぶ中で、木のことをどれだけ知っているでしょう?
木造といっても木質系プレハブや集成材・強制乾燥された木を使った家も木造住宅であり、今や「本物の木の家」はずいぶん少なくなっています。

昔は当然、純木造住宅。
木以外の材料も土壁や瓦(藁・茅)、障子紙、畳、石場など、どれもが自然から得てきたもので、然るべく扱い方で家づくりが発展してきました。
特に木は、使用するためには、ある程度乾燥させることが必要で、時間をかけてじっくり自然乾燥させられました。
それは、木の特性として、乾燥する過程で木が反ったり、捻れたり、割れたりするため。
家ができてからそういったことが起きては困るため、あらかじめ自然界で乾燥しきるところまで乾燥させて使うことで堅実な家づくりができるからです。いかに家が長持ちするか、思いを込められていました。

今の家はどうでしょうか。
新築の家がどんどん建っています。
主流となっているのは、釜に入れて乾燥させた強制乾燥材です。
当然、乾燥後、反りや捻れは出ないため、扱う大工さんは木を読まなくて済むわけですが、
しかし、これは内部が熱で破壊されて、生きていない木になってしまったからです。

木は、時間の経過とともに乾燥して強度を増すと言われていますが、それは自然乾燥をしたときに限ります。
強制乾燥材の木造住宅では工業製品と同じく、時間の経過とともに劣化して行くということになります。
木造住宅を選ぶのであれば、本当の木のこと或いは自然のことをよく知る必要があります。

これから先、長持ちする家を建てるかどうかは、住まい手・消費者がきちんと住まいについて知ることで選択することができます。

私たちの祖先が木の家を選び、今に至るそのわけを考えてみませんか。
とても興味深い、大切な、そして面白いお話が待っています。

投稿者プロフィール

山城京子
山城京子
2015年より住育学校福岡第一校を開講。家を建てよう・家を持ちたいと思う消費者に住まいの「本当のコト」を伝えている。また住育コンシェルジュとして、住まい手の求める造り手との架け橋を行なっている。
昨今では、空き家の利活用や発生抑制に向けて、地域でセミナーやファシリティトを行い、住教育の推進に力を入れて活動中。
一般社団法人住教育推進機構福岡支部長
一般社団法人全国古民家再生協会福岡第一支部会員
古民家鑑定士
古民家ツーリズムまちづくりプランナー
category:伝統素材,住教育,建築知識,文化・伝統,木材  |    |  2020.07.28

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