墨書き
先人たち(以前の棟梁)は自分の仕事を次に関わる大工に証として『墨書き』として書き残したものです。つまり、自分の仕事を次に関わる大工に技術を残してました。その大工はもっと良い仕事をすることでまたの関わる大工が自分はもっとこれよりいい仕事を残す。そんな気持ちで家造りをしたものです。
先人たちはそうして日本の住文化を残してきたといえます。地震国の日本掘立柱から高床式そして、礎石の上に建てる建て方へと変遷
ここへ来て今の建築はどうでしょう。 大工の技術は手刻みから機械で切り込むプレカットへと変わりました。効率的といえるのかもしれませんが、果たして長持ちするのでしょうか?継手、仕口も同じ切り込みなんです。日本の住まいは目利きの大工が木の癖を読み取り一本いっぽん手刻みする事で長持ちしてきたといえます。
今の日本の家が短命と言われる由縁は先人たちの技術が生かされてないからだといえます。それに、材の強制乾燥も短命の一因なのです。今、先人たちの技術を学び生かす家造りをしたものです。