広葉樹

秋深し、日本の秋「紅葉」の時期がやってきました。日本は春には「サクラ前線」が南から北へ移動し、秋は紅葉が来たから南へと向かいます。紅葉は樹種による様々な色合いを見せてくれるもの、そのひとつに「ケヤキ」があります。木に詳しくない方でもケヤキと言う言葉は聞いた事があるのではないでしょうか!

ケヤキの木の紅葉は赤、黄色等があり建築材として木目の綺麗な事で重宝され高級感もありますが、特性としては「暴れる」と言ってクセリが生じます。油味が色合いのある事で建築屋さんには好まれます。しかし、狂いなどを見込んで使うには熟練した大工さんの技がないとクレームをまねきかねません。

広幅ほど狂いが大きく施工には神経を使います。先人たちは床材、床柱、玄関、床框などに使用してきました。建築様式も変わり最近は新建材(突き板)といって薄く剥いだものを貼り付けるといった事で狂いを無くす材として使用されています。

住まいも洋風化して中々無垢材を見る事が少なくなってますが、日本の住まいはやはり地域材を使用した本物の家がいいような気がします。

 

投稿者プロフィール

井上 静夫
井上建築 代表
一般社団法人福岡県古民家再生協会 代表
資格: 二級建築士、危険度判定士、伝統資財施工士、古民家鑑定士1級
経歴: 小・中学校卒業後、大工修行に入り6年後独立する
座右の銘: 継続は力なり
尊敬する人: 宮大工の西岡常一棟梁
尊敬する理由: 大工としての心意気が好きだから
特技: 剣道
category:伝統素材,建築知識,文化・伝統,木材  |    |  2020.11.10

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