ケヤキという木

皆さん、ケヤキという言葉は聞いたことあるかと思います。単にお高い額を払わないと手に入らない木と思われる人もいらっしゃるかと推測します。ケヤキという木は保安林で管理されたものと自然に育ったものと多少の違いはあるにしてもケヤキなんです。

自然界のその年の環境により育ち方も違ってくるものなんです。つまり、曲がりがあるケヤキほど製材すると面白い木目が出て見る人の目を楽しませてくれるもんです。

その為クセリやソリ、曲がりも発生して不具合が生じるものです。ですから伐っても直ぐに使えるものではありません。伐って数年寝かせた上製材します。それも太ワキしてさらに寝かせたらと使うまでには数年かかるものです。先人たちは気長に時間をかけて家造りをしていました。

現在のようにひと月余りで造り上げる事はしません。100年以上待たせるにはそれなりの時間と技術を駆使して造るのは納得できます。新建材にすると数ミリの厚みにスライスして合板に貼り付けるコトで何枚の材ができます。しかし、木本来の特性は維持できません。こうした木は「銘木」という言い形で重宝されるものです。つまり、どうせ使うのであれば木本来の特性を最大限に引き出す使い方をするのが一番良いかと思うのです。

投稿者プロフィール

井上 静夫
井上建築 代表
一般社団法人福岡県古民家再生協会 代表
資格: 二級建築士、危険度判定士、伝統資財施工士、古民家鑑定士1級
経歴: 小・中学校卒業後、大工修行に入り6年後独立する
座右の銘: 継続は力なり
尊敬する人: 宮大工の西岡常一棟梁
尊敬する理由: 大工としての心意気が好きだから
特技: 剣道
category:建築知識,暮らしの知恵,木材  |    |  2021.04.07

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