木って一口に言うけど
一口に「木」と言うけど木にはそれぞれ特性があり、昔の家はその特性を生かして色んな木材が使われています。ではどんな樹種が使用されているかというと一般的には中々分からないのかもしれません。普通私たちに馴染みのある木といえば杉かと思われますが針葉樹です。木目が狭くて均一なのが特徴です。柔らかくて加工しやすいといえます。逆に木目が広く、滑らかで粘り強いのが広葉樹です。硬く傷つきにくい特徴があります。
聴き慣れた木の種類には松だったりしますが、油分が多く粘りがあり曲げる力にも強く昔の家には梁や桁、小屋組などに使われています。日本の住宅に1番多く使われているのが杉です。柔らかく加工しやすく吸放出率が高いため日本の気候風土により適した材だといえます。
日本にはこうした気候風土にあった「木」ですが、使い方一つで家の寿命に大きく差ができるのです。それは木の乾燥方法にあります。昔は杉とかを山で伐採して葉をつけたまま放置してあるのを見かけたものです。何してるのかというと葉枯らし乾燥といって木の水分を抜くためです。木の割れが発生しにくいとされる冬の時期、それも新月直前に伐採する新月伐採など色んな方法で乾燥してました。
一方で最近は伐採後短期間で建築構造材として利用するために強制的に乾燥する強制乾燥材(人工乾燥材)が主流です。木材は表面が割れが発生することからその割れを起きにくくすることから最近の住宅でよく使われています。デメリットとしては木材の主成分とされるリグニンが組織結合を破壊し強度の成分を失う可能性があります。セルロースも糖分に変化しまい耐蛾性を落とすことにもなりかねません。そのため最近は50度の低音乾燥に変わってきてます。
それより長持ちする視点でみたとき木材本来の長所である吸放出性能、粘りなどの復元力などの面からしても自然乾燥材を選択したいものです。結局はそれが私たち人間にとっても1番良いことだといえます。
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