大工道具に危機感

大工道具には小さいものから色々あるものです。一般的にはそんなにお目にかかることはないと思います。

時代劇などでよく大工さんが肩に道具箱を担いで走る光景とかが写し出されたりしますが現代では機械化され使われなくなった道具もあります。時代の流れと共に変わるものでもありますが、プレカット工法が普及すると同時に昔ながらの手道具が消えていくのが寂しくなります。

つい最近、道具屋さんに墨壺に入れる真綿を注文したのですが道具屋さん曰く「今はもうありません」と言う返事が返ってきました。両刃鋸にしても使い捨て鋸しかないと言われたのを聞くとホントに寂しいですね。

本来なら機械でなく大工さんが手道具を使って刻む家造りが理想だと思います。工業化されたシルテムによる家造りは先人たちの継承してきた伝統技術をダメにします。

手道具あっての家造りを次の世代に継承しないと日本の住文化は残せません。

投稿者プロフィール

井上 静夫
井上建築 代表
一般社団法人福岡県古民家再生協会 代表
資格: 二級建築士、危険度判定士、伝統資財施工士、古民家鑑定士1級
経歴: 小・中学校卒業後、大工修行に入り6年後独立する
座右の銘: 継続は力なり
尊敬する人: 宮大工の西岡常一棟梁
尊敬する理由: 大工としての心意気が好きだから
特技: 剣道
category:建築知識,文化・伝統,木材,雑学  |    |  2021.10.18

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